お互いに認め合い、みんなで伸びようとする子どもを育てる
−地域の人材を生かした道徳教育の推進− 第2年次


/研究主題について/研究の概要公開授業・分科会



〜研究主題について

《 主題設定の理由 》
(1)道徳教育の充実

 近来、子どもたちを取り巻く社会の変化が大きく進み、価値観や、その教育環境を変え、従って子ども達の意識、行動も大きく変わってきている。 また、家庭や地域社会の機能の低下、道徳性や社会性の低下などにより教育上のさまざまな問題も生じている。
 今の日本は、多様な生き方が選択できる社会である。それゆえ、自分の望む生き方を実現していくために必要な能力を育て、自分なりの価値観を形成していかなければならない。この能力が十分育てられておらず、発達段階に応じた価値判断能力を持たないところから多くの問題行動が生じているとも考えられる。
 また、自然に触れたり、多様な社会体験をしたりすることも少なくなり、それらの体験や、人とのふれあいの中から生まれる感動や喜びを知らない子どもも増えてきていると考えられる。
 そのような社会状況の中で、自ら学び、自ら考え、自ら行動できる子ども、その基盤であるよりよく生きるための普遍的な価値観の育成が今日の教育の中心課題であり、学校教育において、自分の生き方や考え方を見つめ、「価値判断能力を育てる」「自己肯定感を培う」「自己実現の能力を育てる」役割を担うものとして道徳教育の充実が重要であると考える。
(2)地域・児童の実態
 本校の子どもたちは、明るく活発で、とても子どもらしい素直さをもっており、現代の子どもにありがちな「しらけ」や「他人への無関心」は少ない。男女の仲もよく、集団登校や異年齢グループによる活動を通して、学年を超えた交流も親密になってきている。しかし、仲がよい反面、自分の気持ちを抑えることができなくなり、些細なことでけんかになることも多い。また、基本的生活習慣が十分身に付いていない子どもも少なくない。自然体験や社会体験が不十分という実態もある。
 本学区は地域が大変協力的で、学校と地域との連携が密である。保護者に行ったアンケートでも、「地域が子どもたちをとても大切にしてくれている」という回答が大変多かった。子ども達も毎日の地域の人とのかかわりや地域行事への参加、地域学習を通して、地域に対する愛着も高まってきている。また、地域のいろいろな人と出会い、交流する中で、挨拶などの礼儀も学んでいっている。
(3)地域を生かした道徳教育
 子どもは、地域という広がりの中で、家庭と学校の2つを大きな心のよりどころとし、それらを主な生活の場として過ごしている。したがって、学校と地域が太いパイプをもち、共通の認識をもって子どもを見守り、育てていくことは、子どもが健やかに育つためには何よりも大切なことである。
 昨年度、地域有志による「竹屋親衆の会」が発足し、いろいろな地域行事が催され、様々な場面で子どもたちは育てられている。学校行事にも協力的であり、労をいとわず参加してくださる方も多い。
 また、地域や学校の歴史も古く、ゲストティーチャーとしての人材も豊富である。いろいろな体験や、優れた技術、努力して築き上げた人生経験などをもつゲストティーチャーに接し、子どもたちは大きな感動を受け、よりよく生きていこうとする道徳性を身に付けることができるであろう。
 そこに、本校の「地域を生かした道徳教育」の意味があると考え、上記の主題を設定した。
 平成14年度は地域に目を向けるところから出発し、地域の人と一緒にビオトープを造ったり、全校文集「すずかけ」50周年を祝う会を催したり、キャンプやとんど祭りを行ったりするなど体験的な活動と「道徳の時間」をリンクさせて進めることが中心であった。
 平成15年度は、さらに一歩進めて「道徳の時間」の充実を目標に、「道徳の時間」にもより積極的に参加していただき一緒に「道徳の時間」を作り上げていくなど、大きく竹屋小学校の道徳教育にかかわっていただくことを目標に掲げ取り組みを進めてきた。

〜研究の概要〜

【本校道徳教育における重点項目】

〈低学年〉 
 ・基本的な生活習慣の大切さに気付かせる。
 ・自分や友だちを大切にしようとする思いやりの心情を育てる。

〈中学年〉
 ・自立に向けて基本的な生活習慣を確立しようとする
  態度を育てる。
 ・相手の気持ちを考え、自分や友だちを大切にしようとする
  思いやりの心情を育てる。
 ・身の回りの自然に目を向け、自然を愛し動植物を大切にする
  心情を育てる。

〈高学年〉
 ・自立に向けて基本的な生活習慣を確立する。
 ・周囲を意識し、適切に判断し自分や友だちを大切にしようと
  する行動がとれるようにする。
 ・自然を愛し動植物を大切にする心情を育てる。
 ・いろいろな人たちの生き方や考え方に学び、
  自己を振り返ることができるようにする。

                               広島市立竹屋小学校HP